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速度を基準にしたVBTと呼ばれるトレーニング方法とは?少ない量で大きな効果を得る方法

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こんにちは。最近Instagramに力を入れているアスレティックトレーナーのこうた(@trainer_blog)です。

 

ぜひまだフォローされていない方がいましたら、ぜひお願いします!笑

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と余談はさておき、今回はVBTというトレーニング方法をご紹介します。

 

多分多くの人が筋トレをする際に、重さを基準にしてトレーニングされているかと思います。

例えば〇kg〇回〇セットのような。

 

ただし、今回ご紹介するVBTは、重さを基準としません。

では一体何を基準にするのか?また今までのトレーニングとどちらが効果的なのか?を簡単にまとめていきます!

 

 

・VBTについて知りたい
・今までの筋トレに変化を加えたい
アスレティックトレーナー、日本トレーニング指導者、鍼灸師等の多資格を駆使しながら、ラグビーチームのトレーナーをしている筆者が論文&実体験を交えて執筆しております。
いやいや重さが全てでしょ!!

 

 

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VBTとは?

VBTとは、

Velocity Based Training

の略で、日本語訳すると、

速さを基準としたトレーニング

ということになります。

 

私達が普段行っているで重さを基準にするトレーニング方法は、

PBT(Percentage Based Training)

といい、1RMの〇%を〇回のような方法で重さを基準として負荷を設定していますよね。

 

近年ではPBTよりもVBTの方が良くない?と言われていますが、なぜVBTがいいのか?

また、逆にPBTの何がいけないのか。解説していきます。

 

本記事はPBTを否定するものではありませんので悪しからず。

速度を基準とする考え方もあるよ。という程度のものです。

 

 

PBTの問題点

ではまず、PBTの何がいけないのか?を解説していきます。

 

指摘されている問題として、

❶1RMは日々変動する
❷1RM測定には危険が伴う
❸1RMの信頼性
➍疲労に対するコントロールが難しい

が挙げられます。

 

1つずつ説明していきますね!

 

 

1RMは日々変動する

これは皆さん実感があるのではないでしょうか?

 

同じ重さであってもある日は10回挙がったけど、別な日には8回しか挙がらなかった。

なんて経験があるかと思います。

 

要はその日の気分や疲労度、様々な要因によって1RMは変動するということです。

 

なのでその日その日で適切な重量が変わるので、それに対応できないのが問題点の1つ目です。

 

 

1RM測定には危険が伴う

1RM測定で腰を痛めた。

私自身何度か聞いたことがありますし、私自身も経験しています。

 

ベンチプレスやスクワットやデッドリフトのBIG3と言われる種目は強度が高くなると姿勢が乱れやすいです。

 

BPで腰を反りすぎた。DLで腰が丸まった。などなど。

1RM測定には怪我のリスクが伴います。

 

それを頻繫に行うのはかなりハイリスクですよね?

 

 

1RMの信頼性

1RMはトレーニング経験値によって信頼性が変わります。

 

BIG3は単なる筋力だけでなく、経験値も大事になってきます。

トレーニングに慣れていない選手は筋力があっても、効率的な挙上方法が分からないため、1RMは低くなりがちです。

 

さらに1RM測定を行う頻度には限界があります。

毎週実施。毎月実施。となると選手の負担がかなり大きくなりますよね?

 

そのため今行っている重量というのは数ヶ月前の1RM測定を基準にしているわけです。

 

それでは1RMのその間の変化に対応することができないため、それも問題点の1つだったわけです。

 

 

疲労に対するコントロールが難しい

先ほどの1RMは日々変動するというのと似ています。

 

疲労によって1RMが低下している時にも普段の重量設定でトレーニングを行うため、想定以上に疲労が蓄積してしまいます。

 

オフシーズンであればそこまで問題にはなりませんが、インシーズンでの疲労の蓄積は大きな問題となります。

 

そのためPBTはその日の疲労に対応しにくいトレーニング方法といえます。

 

 

VBTの具体的な実施方法

先ほどVBTについて軽く解説しましたが、じゃあ実際どうやって速度を基準にトレーニングするのかが分かりにくいかと思います。

 

そのため、VBTのメリットをお話する前でにもう少し詳しくVBTを掘り下げていきたいと思います!

 

まず速度の測定には専門のデバイスが必要になります。

その為、PBTよりかは気軽に実施ができないというデメリットはあるかもしれません。

 

ただ現在は様々なデバイスが開発され、比較的導入はしやすくなっているとは思います。

気になる方はぜひこちらのサイトからデバイスをチェックしてみてください。

⇒⇒https://sport-science.jp/products/

 

 

そして肝心なトレーニング方法ですが、

決められた動作速度が事前に決めた割合もしくは値に達成しなくなったらそのセットは終了。休息をとった後再び設定した速度で次のセットを実施する

というのが主な方法になります。

 

PBTだと〇kg〇回!だったのがVBTだと〇m/secの速さで持ち上げられなくなったら終了

なので、オーバーワークを防ぎながらも効率的なトレーニングが期待されます。

 

要はその速度が維持できなくなったら、本来獲得したい能力を得られないからもうやめましょう。ということです。

 

 

速度と力の関係

まずはこちらの図をご覧ください。

 

こちらの図は「速度と力の関係図」です。

縦軸は力で横軸は速度です。

 

上記の図を簡単に説明すると、

速度が上がるほど力は弱くなり、速度が下がるほど力は強くなる

ということ。

 

速度がマイナスになると、エキセントリック収縮といって、より強い力が発揮されます。

 

そして上記の図にも記載されていますが、各速度によって得られる質が変化します。

 

この速度で筋トレするとこのような能力が高められる。ということが記されています。

 

さらに、この速度と力の関係から1RMが推定できることも分かっています。

 

従来の1RM測定のように最大挙上重量を扱わなくても推定が可能なため、怪我のリスクを抑えながら筋力を評価する方法として有効であると考えられています。

 

 

VBTの特徴

重複する部分もありますが、VBTの特徴としては、

❶速度で負荷が決まる
❷同じトレーニング目的でも個人により負荷が変わる
❸オーバートレーニングを防止できる
➍1RMを推定可能
❺目標値が明確
❻その場でフィードバックが可能

などが考えられます。

 

特にすぐその場で速度をフィードバックできるのは個人的には大きな特徴だと考えます。

 

実際にトレーニング中にアスリートにフィードバックをすることで、速度と出力が最大10%向上することがいくつかの研究で報告されています。

 

選手にとっても新しい刺激になり、モチベーションの維持にも有効だと思います。

 

 

最大の特徴は疲労のコントロール

これは完全個人の見解になりますが、VBTの最大の特徴は疲労のコントロールができる点だと考えます。

 

PBTの問題点でも述べましたが、PBTだと疲労のコントロールが難しいです。

 

その日によって100kg10回を軽々挙げられる時もあれば、ギリギリ10回挙げられる時もあります。

同じ10回でも両者には疲労の蓄積という観点で大きな差が生まれます

 

その反面、VBTはある一定の速度低下率が見られた時点でそのセットは終了するので、疲労のコントロールがしやすいです。

 

さらに、オフシーズン・インシーズンで、その速度低下率・閾値を小さく設定することで、より疲労を抑えることも可能です。

 

例えば通常であれば速度が20%低下したらやめよう。というところをインシーズンでは10%低下したらやめようというように変えることができます。

 

試合前のトレーニングでは特に疲労を蓄積させないことも重要になってくるので、VBTはかなり有効的だと思います。

 

 

VBT vs PBT

では実際にVBTとPBTはどっちの方がいいのよ?というのが気になるかと思います。

 

もちろん、目的や環境によって優劣はつけがたいものではありますが、今回はこの2つを比べた研究を1つご紹介します。

 

被験者
・2年以上のトレーニング経験あり
・直近6か月間においてもトレーニングを継続中
・平均年齢22.8歳
・男子16名
種目
・カウンタームーブメントジャンプの跳躍高
・バックスクワット
・ベンチプレス
・オーバーヘッドプレス
・デッドリフト
頻度
週2回、6週間実施

 

その結果は下図をご覧ください。

VBT vs PBT

 

全体的にVBTの方がいい成績をおさめているように見えますね!

 

さらにトレーニング期間全体を通したトレーニング量はVBT群の方が少なかったのです。

 

要は

VBTはPBTよりも少ないトレーニング量でより高い効果がでた

と結論付けることができます。

 

 

結論:VBTは今後広まっていくかも

VBTという考え方はかなり前からありますが、まだまだ広まっていないように感じます。

 

それは予算の問題等もあるかもしれませんが、今後安価なデバイスが販売され広まっていくことも考えられます。

 

ぜひ資金的に余裕のあるチームは導入を検討してみてください!

 

最後に私はS&Cを本業にしているわけでなく、今回は論文などで調べた内容をまとめています。

 

少し個人的な見解も交えていますが、基本的には論文ベースであり、私の経験的な話は母数が乏しいため記載しておりません。

 

より詳しい内容などはぜひ下記の書籍を読んでみてください。

 

 

 

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