筋トレをされている方なら一度は「BCAA」と「EAA」というワードを聞いたことがあるでしょう。
より筋肥大効率を高める為に摂取している方が大半だと思いますが、本当にBCAAとEAAを理解出来ていますか?
「筋トレYouTuberが飲んでいるから」という理由で飲んでいる人もいるでしょう。
この記事では、BCAAとEAAの違いや、飲み分け方を解説していきます!
記事を読み終えると、冗談抜きでそこらのトレーナーよりはBCAA、EAAの知識がつきます。
・BCAA、EAAを飲んでいる
・なんとなく飲んでいる
・プロテインしか飲んでいない
BCAAとEAAの違い
BCAAとEAAは、まったく別物ではありません。
日本語では、
EAA:必須アミノ酸
といい、どちらもアミノ酸です。
イメージは
アミノ酸>必須アミノ酸>分岐鎖アミノ酸
といった感じです。
必須アミノ酸は体内で合成が出来ない為、食事から摂取しなくてはいけません。
そのため、必須アミノのEAAや分岐鎖アミノ酸のBCAAがサプリメントとして売られているのです。
ではこれらを摂ることでどのような効果があるのでしょうか?
1つずつ解説していきますね。
BCAA(分岐鎖アミノ酸)とは
BCAAは分岐鎖アミノ酸(Branched-Chain Amino Acids)のことです。
体内で合成ができない必須アミノ酸の内、バリン・ロイシン・イソロイシンのことを分岐鎖アミノ酸といいます。
この3つは枝分かれした炭素鎖を持つため、「分岐鎖アミノ酸」と呼ばれているのです。
このBCAAは筋を構成するアミノ酸の35~40%を占めているので、重要視されています。
そして、BCAAの役割には、主に
2.筋の分解抑制
3.疲労・筋肉痛の軽減
の3つが挙げられます。
もちろん他にもありますが、今回の筋肥大の観点からズレるので省きました。
1つずつ解説していきますね!
BCAAの役割①:筋の合成促進
BCAAには筋の合成促進効果があります。
もちろんプロテインにもBCAAは含まれていますから、プロテインを飲んでも同様の効果は得られます。
「じゃあプロテインでいいじゃん!」と思うかもしれませんが、吸収に時間がかかるので、トレーニング中に飲むのであればBCAAの方が圧倒的にいいです。
では、なぜBCAAを飲むと筋の合成が促進されるのでしょうか?
これの説明に欠かせないのが、
です。
mtorって何?
これは簡単に説明すると、
です。
このスイッチがonになると、筋タンパクの合成が高まり、筋を作ろう!と動いてくれます。
これはスイッチが入っていない時も、筋タンパク合成は常に起こっていますが、onになるとよりエンジンがかかるイメージです。
そしてこのmtorのスイッチを入れてくれるのが、
・(イソロイシン)
・インスリン
なのです。
イソロイシンよりはロイシンの方が、この働きが強いです。
また、ロイシンはインスリンの分泌を促すことからも、アミノ酸の中でもかなり重要な栄養素になります。
やはりロイシンが優秀
BCAAの中でもやはりロイシンが一番筋タンパク合成を高める鍵を握っていると言えるでしょう。
また、ロイシンの代謝産物で有名なのが「HMB」です。
これも一時期ブームがあり、プロテインの〇倍効果がある!と騒がれていましたね…
詳しい説明は省きますが、このHMBには筋出力向上・筋肥大効果がある為、このような観点からもやはりロイシンは優秀ということになります。
BCAAの役割②:筋の分解抑制
これは筋の合成促進が起こるから、分解は抑制されるよね。とも言えます。
他にも理由はあります。
それは、
です。
いまいちピンとこないと思うので、詳しく説明していきます。
BCAAは肝臓で代謝されない
アミノ酸はほとんどが肝臓で代謝されます。
しかし、BCAAに限っては代謝酵素(BCAT)が筋肉中にある為、肝臓でほとんど代謝されません。
BCAAは肝臓を通り、筋肉中にあるBCATという酵素によって代謝されます。
このBCATは筋肉中にある為、筋トレで筋を動かすと活性化します。
するとBCAAの代謝が亢進され、このBCAAがエネルギー源となっていくのです。
そして、このBCAAは代謝の過程で
とても優秀なエネルギー源です。
もし仮に、BCAAが筋肉中に不足していたら、筋肉を分解してBCAAを得ようとするので、トレーニング中は特にBCAAが重要になってきます。
BCAAの役割③:疲労・筋肉痛の軽減
これはBCAAの中でもバリンの恩恵が強いです。
バリンには、疲労回復・集中力向上の効果があると言われています。
詳しい説明は省きますが、セロトニンという物質が疲労の原因物質の1つと言われており、このセロトニンはトリプトファンが変化したものです。
そしてこのトリプトファンの濃度を下げる役割があるのがバリンです。
疲労感や筋肉痛の軽減に関しては、多くの研究で証明されているので、効果は間違いないと思います。
BCAAの摂取量&タイミング
摂取量と摂取タイミングは至ってシンプルです。
摂取タイミング:トレーニング中
でOKです。
私が良く飲むXTENDは1スクープあたりBCAAが7g入っているので、体重73kgの私は1スクープで丁度いいです。
また、タイミングもトレーニング中にBCAAの代謝が促進されるので、トレ中に飲むことを推奨します。
BCAAの弱点
強いてBCAAの弱点・デメリットを挙げるとすると、
点です。
筋肉を構成するアミノ酸はBCAAだけではありません。
勿論、mtroのスイッチを入れ、筋タンパク合成を高めてくれるのですが、肝心な筋肉を構成するアミノ酸がBCAAだけだと足りません。
その為、EAAの方がいい!と最近は騒がれているんですね。
どっちがいいいの?という話は後ほど…
EAA(必須アミノ酸)とは
お次にEAA(必須アミノ酸)についてです。
最初に言いましたが、EAA(Essential Amino Acids)は必須アミノ酸の略で、体内で合成できないアミノ酸となっています。
このEAAには、
の9種類あります。
このEAAには先ほどご紹介した、BCAAも含まれています。
その為、mtorのスイッチも入れれるし、筋肉の材料も揃っているし、もうBCAAなんていらないじゃん!と思いますよね。
また、EAAは筋だけでなく、肌や髪や爪などの構成成分でもあるので、美容にもいいと言われています。
EAAの摂取量&タイミング
EAAの摂取量とタイミングは、
摂取タイミング:トレーニング中
でOKです。
EAAはBCAA同様、吸収速度が速いのでトレーニング中に飲めばすぐ大丈夫です。
しかし、吸収が速すぎるあまり、一気に大量摂取すると下痢になってしまうので、小分けにして飲んであげるといいでしょう。
EAAの弱点
しかし、こんなパーフェクトのようにみえるEAAにも弱点はあります。
それは、
2.味が不味い
ということ。
BCAAは3種類のアミノ酸に対し、EAAには9種類のアミノ酸が含まれているので必然的に価格が高くなります。
また、味が基本的には不味いです。笑
最近ではだいぶ改善されつつあるものの、BCAAよりは圧倒的に不味いですね。
BCAAとEAAどちらが筋肥大には効果的?
皆さんが気になるのは結局どっち飲めばいいの?ということでしょう。
先ほども言いましたが、EAAにはBCAAも含まれていますし、筋肉の材料になるアミノ酸も含んでいるので、EAAの方が優秀だと思われることでしょう。
確かに、どちらが優秀かで言ったらEAAだと思います。
しかし、筋トレ中に必要なのは?と聞かれたら私はBCAAと答えます。
筋トレ中にはBCAAがオススメな理由
BCAAがオススメな理由は、
です。
先ほども言いましたが、筋トレをすると筋肉中にあるBCATが活性化し、BCAAの代謝が上がります。
EAAを摂取していた場合、BCAAのみが優先的に減ってしまい、インバランスが起こります。
筋肉中ではどんどんBCATが活性化し、BCAAの需要が高くなっているのに、供給が足らなくなる状態です。
でもEAA摂取しないと材料が足らないんじゃ?
ある程度筋トレをし、毎食タンパク質をしっかり摂っている方ならそんなに気にしなくて大丈夫です。
何かの理由であまり食事が摂れていなかったり、空腹時の筋トレなどではEAAが必要な時もあるでしょう。
タンパク質の摂取が出来ている状態ならそんなに材料が足らないなんて状況にはならないので、やはりBCAAを摂取すればいいということになります。
コスト面の問題も味の問題もOKという方はEAAとBCAAを混ぜて飲んでもいいかもしれませんね!
結論:EAAよりもBCAAを摂取すべき
筋トレ時はBCAAの需要が増えるので、筋トレ中にBCAAを摂取しましょう!
もちろんEAAでも効果を感じることはできるでしょう。
単体で見た時にはBCAAよりもEAAの方が優秀ですが、筋トレ時に限ってはBCAAに軍配ありです。
もし、どちらを摂取するか悩んでいるのであれば、味よしコストよしのBCAAにしましょう。
ちなみに私は、XTENDのレモンライムを飲んでいます。
XTENDはグレープやマンゴーも人気ですし、種類が豊富なので飽きませんね!
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