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脳振盪で一番大事なのはやめさせる勇気という話【スポーツ現場のリアル】

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こんにちは。

ラグビートレーナーのこうた(@trainer_blog)です。

 

私はこれまで、ラグビー現場で多くの脳振盪の対応をしてきました。

 

もちろん細かい知識や評価など、脳振盪と判断する際には重要なことがたくさんあります。

 

しかし、結論

プレーをやめさせる勇気

これが一番大事なのではないかと思っています。

 

なぜそのように感じるのか?

私の考えをまとめてみました。

 

・脳震盪の対応をしたことがないトレーナー
・学生トレーナー
・コンタクト/コリジョンスポーツを見ているトレーナー
アスレティックトレーナー、日本トレーニング指導者、鍼灸師等の多資格を駆使しながら、ラグビーチームのトレーナーをしている筆者が論文&実体験を交えて執筆しております。
コリジョンスポーツは怖いから見たくない。というトレーナーもいますよね..

 

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脳振盪で大事なこととは?

脳振盪

脳振盪と判断し、プレーから外す際に大事なことはいくつかあります。

 

もちろん、これが全てではありませんが、個人的には

❶脳振盪に関する知識
❷選手/コーチの教育
❸受傷機転の確認
➍評価

このあたりが大事かなと感じています。

 

なぜこれらが大事なのか。

またそれらを踏まえた上でなぜ”プレーをやめさせる勇気”が一番大事なのか。

解説していきます!

 

 

脳振盪に関する知識

これは正直言わずもがなかと。

 

・脳振盪の基礎知識(症状、レッドフラッグなど)
・脳振盪後の対応
・復帰までプロトコル(GRTP)

などなど。

これらの理解は必須です。

 

ある研究では、脳振盪の報告義務を3割近くの選手が怠るという報告があります。

 

脳振盪を隠しやすい人の特徴として、

・女性よりも男性
・ハイリスク競技(アメフト/ラグビーなど)の方が隠しやすい
・既往歴がある
・コーチからのプレッシャーがある

などが挙げられています。

 

もちろん上記はあくまでも参考程度のレベルではありますが、このような知識を持っていることは大事だと感じています。

 

 

選手/コーチの教育

脳振盪は、「意識喪失を伴うもの」と勘違いしている方も少なくありません。

 

他にも「頭に直接何かがぶつかって脳振盪になる」と思っている方もいます。

 

その為、脳振盪の教育を選手だけでなく、コーチにもする必要があります。

 

しかし、

脳振盪の症状の知識がある方が隠しやすい

という研究報告もあります。

 

だから教育する意味がないよね?と言いたいわけではありません。

ちゃんとリスクを説明する必要があるということです。

 

ある研究で、

脳振盪後にプレーを続けた選手は、即刻プレーを中止した選手に比べ、脳振盪からの回復が倍以上かかった

という報告があります。

 

他にも

・セカンドインパクト
・脳振盪後症候群

などのリスクも説明し、隠さず報告させるような教育を必ず行いましょう。

 

 

受傷機転の確認

私が見ているラグビーという競技は、打撲がつきものです。

それは四肢だけでなく、頭部や顔面の打撲も同様です。

 

その為、「頭が痛い」という症状はラグビーをしていたら多少はつきものということになります。

 

ではこれを全て脳振盪扱いにしてしまったら、競技が成り立たなくなってしまいます。

 

その為、「受傷機転」をしっかりと見逃さないことが大事になってきます。

 

またはふらついてる瞬間を見逃さないなど。

 

 

評価

じゃあ脳振盪の疑いに気付いて、選手に駆け寄った後に正しい評価が行えるか。

これも大事だと思います。

 

SCAT5やVOMSの理解はもちろんですが、

CogState、CogEvo、ImPACT、K-D Testなど。

 

これらのテストを用いるかは別ですが、どのような評価をして脳振盪と判断するのか。

ここも重要だと思います。

 

 

なぜ勇気が一番大事?

勇気

これまで脳振盪で大事なことを説明してきました。

 

しかし、やっぱり一番大事なのは

“プレーをやめさせる勇気”

だという意見は変わりません。

 

その理由は大きく2つあって、

❶教育しても選手は隠す
❷選手/コーチ陣からのプレッシャーがある

かなと。

 

多分よく意味が分からないかと思うので、詳しく説明しますね!

 

 

教育しても選手は隠す

繰り返しになりますが、いくら教育しても隠す選手は隠します。

 

「大丈夫!やれる!」

「まじで揺れてないから!!」

「本当に大丈夫!!」

「え?まじで何もないよ?」

などなど。

 

選手が興奮しているというのもありますが、脳振盪の影響で記憶がないパターンもあります。

 

さらに、こちらが交代することを選手に伝えると怒り出す選手すらいます。

 

「ん~。じゃあもう少し様子見ようか。」

では私達、ATがいる意味がありません。

 

脳振盪はここからが脳振盪。というラインがありません。

なのであくまでも「脳振盪の疑い」しか分かりません。

 

疑いがある時点でもう選手交代する勇気も必要になります。

 

 

選手/コーチ陣からのプレッシャーがある

そうはいっても、戦術の問題や疑いのある選手が主力選手だったりすると、疑いがあるからすぐ交代!とはいかないことが多いです。

 

さらに普段スタメンではない選手がスタメンで出場した場合。

もちろん、選手は最後まで試合に出たがります。

 

そのため、選手からもやらせてくれと言われるかもしれません。

 

ただし、選手やコーチが何を言おうが、メディカル的な視点で冷静な判断ができるのはトレーナーまたはDrのみです。

 

あらゆる面を総合的に判断し、「もう少し様子をみましょう」はありだと思います。

 

しかし、私達が脳振盪の疑いがあると判断しても

「選手がやらせてくれって言うから…」

「コーチがこの試合で負けたら終わりなんだぞ!って言うから…」

という理由で、その判断を曲げてはいけません。

 

やはり

”プレーをやめさせる勇気”

最終的にはこれが一番大事かなと。

 

 

ぼやき

とここまで綺麗ごとを言ってきましたが、

◆優勝のかかった試合
◆引退に関わるor来年の契約に関わる大事な試合

などなど、スポーツ現場ではあらゆる場面が想定されます。

 

仮に優勝のかかった試合で超主力選手が脳振盪を起こしたとします。(※正確には疑い)

 

意識喪失や明らかな所見があれば即交代になるかと思います。

 

しかし、一瞬ふらついた?なんかおかしい?くらいの脳振盪疑いであった場合。

 

コーチ陣に状況を伝え、プレーを続行させることは往々にしてあり得ると思います。

 

そこで

「もう疑いがあるから即交代!これはメディカルの決定なので!」

と言ってしまうのは、必ずしも正解ではないかもしれません…

 

ただここは賛否両論あるところかなと思います。

 

先ほども言ったように脳震盪をその場で確定させることはできないので…

 

 

まとめ

最後にまとめです。

 

トレーナーである私達が受傷機転や評価などから総合的に判断し、脳振盪の疑いがあると判断した場合は、

勇気をもってプレーをやめさせる

ことが大事になります。

 

そこは誰が何と言おうと、メディカルトレーナーとして意見を通しましょう。

 

これ実際に経験すれば分かりますが、選手は脳振盪になって

「やばいかも、選手交代してほしい」

と言いません。

 

10人中10人が

「大丈夫!いける!」

としか言いません。

 

もちろん意識喪失を伴っていたり、まともに立てない場合はそのまま搬送されます。

 

が、プレーできる限りはこちらが止めないと多分倒れるまでプレーし続けます。

 

なので、

”プレーをやめさせる勇気”

を持ちましょう!!

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