「腸内環境を整えましょう!」
何度もテレビでこの言葉を聞いてきました。
多分多くの人が、
「ヨーグルトがいいんでしょ?」
「納豆がいいんでしょ?」
と思っているかと思います。
勿論、大事ですがそれだけでは不十分です。
今回は、腸内環境を整えるには何を食べればいいのか?なぜそれを食べるといいのか?
分かりやすくお伝えします!
・健康になりたい
・何を食べればいいのか知りたい
腸内環境とは?
腸内環境を整える方法の前に、まず腸内環境とはどこのことを指しているのでしょうか?
腸には小腸と大腸がありますが、この2つで役割は大きく違います。
小腸:消化/吸収の場所。食物繊維以外のほとんどの栄養が吸収される。腸管免疫により外敵から身を守る。
大腸:便の形成。吸収しきれなかった食物を腸内フローラにより発酵させる。小腸同様、腸管免疫により外敵から身を守る。
腸内細菌はほとんどが大腸に存在し、小腸には大腸の100分の1程度しか腸内細菌が存在しません。
「腸内環境を整える」というと腸内細菌がよく注目されますが、小腸にはほとんど存在しないことを考えると、腸内環境を整えるということは、
- 腸管の環境を整える
- 腸内細菌のバランスを整える
主にこの2つだということが分かります。
小腸では特に腸の壁が病原菌やウイルスと闘う上で、とても大事になります。
この記事では分かりやすく、
・大腸内にある腸内細菌のバランスを整えること。
の2つに着目して、整える方法をご紹介していきます!
腸内環境を整えることのメリットは?
では、この記事でご紹介する方法で腸内環境を整えることで、体にとってどんなメリットがあるのでしょうか?
主に、
- 免疫力の向上
- 便通の改善
- 肌荒れの改善
- 痩せやすくなる
- ストレス緩和
の5つがあります。
具体的なことは過去の記事で説明しているので、ぜひそちらをご覧ください!
≫≫腸内環境を整えるメリット5選!腸には免疫やダイエットと深い関係があった
腸内環境を整える方法
では、どのように腸内環境を整えるのか。
勿論、大事なのは”何を食べるか”です。
今回は3つ腸内環境を整える方法(食事)をご紹介します!
- グルタミン
- プレバイオティクス
- プロバイオティクス
1つずつ説明していきます!
腸内環境を整える①:グルタミン
まず1つ目がグルタミンです。
グルタミンはタンパク質を構成するアミノ酸の一種です。
アミノ酸の中でもグルタミンは非必須アミノ酸に分類され、ある特定の条件下で必要量が増加する為、「条件下必須アミノ酸」とも呼ばれています。
グルタミンは、
となります。
小腸の環境を整える上で欠かせないのがグルタミンということになります。
グルタミンと免疫には深い関係があり、過去にも記事にしています。
グルタミンの知られざる効果
絶食などにより栄養が不足すると、
小腸の絨毛が短くなり、消化管が委縮して免疫機能が低下する
と昔から報告されていました。
その状態でグルタミンを補充すると、
・粘膜が厚くなる
ことが分かったのです。
その他にも”heat shock protein”の産生を誘導することで腸管保護作用があったり、抗酸化物質グルタチオンの材料となり、炎症下での恒常性維持に力を発揮することが分かっています。
細胞の損傷を防ぐたんぱく質の一種。その名の通り入浴など、熱によるストレスで産生量が増加する。
グルタミンを多く含む食材
グルタミンはアミノ酸の一種であり、たんぱく質です。
その為、たんぱく質を多く含む、
は必然的にグルタミンを多く含みます。
無理なダイエットや食が細くなる高齢者ではこれらが不足しやすいといえます。
グルタミン摂取の際の注意点
魚の脂は、不足しがちな脂なため、割と積極的に摂取すべきだと言われています。
しかし、肉(特に赤身肉)の脂は飽和脂肪酸といって、摂り過ぎ注意の脂になります。
また卵も同様、食べ過ぎ注意の食材の1つです。
腸内環境を整えよう!
とこれらの食材を大量に摂取すると、質の悪い脂により、腸内環境が逆に悪化することも考えられます。
赤身肉の大量摂取は、
と言われています。
赤身肉からのグルタミン摂取には十分気を付けましょう!
サプリメントをうまく活用するのもいいかもしれませんね!
腸内環境を整える②:プレバイオティクス
2つ目がプレバイオティクス食品です。
プレバイオティクスを一言で説明すると、
のことです。
具体的には、
- 消化管上部で分解、吸収されない。
- 大腸に共生する有益な細菌の選択的な栄養源であり、それらの細菌の増殖を促進、または代謝を活性化する。
- 腸内細菌叢(腸内フローラ)を健康的なバランスに改善する。
- 人の健康に有益な効果がある。
の4つを満たす食品成分のことを指します。
基本的には小腸でほとんどの食物が消化・吸収されてしまいますが、大腸まで届き、腸内細菌のエサになります。
腸内細菌の理想的なバランス
腸内細菌には、
・体にとって悪い影響を及ぼす悪玉菌
・どちらにも属さない日和見菌
の3つがあります。
そして、腸内細菌は、
悪玉菌:1
日和見菌:7
の割合が理想とされています。
この善玉菌のエサになるのがプレバイオティクス食品ということになります。
・ビフィズス菌
・乳酸菌(フェーカリス菌、アシドフィルス菌)
プレバイオティクス食品とは?
プレバイオティクスの4つの条件を満たす食品成分は、大きく2つあります。
それが、
です。
食物繊維は、不溶性と水溶性がありますが、それぞれ
水溶性:果物、海藻、野菜
両方含む:アボカド、ごぼう、にんじん、納豆
に多く含まれています。
オリゴ糖を多く含む食材には、
があります。
これらの食材を積極的に摂取し、腸内細菌のバランスを整えていきましょう!
ダイエットで炭水化物を制限している人は、必然的に食物繊維の摂取量も減ります。
その為、そのような方はグルタミン同様、サプリメントで食物繊維を補うのもアリだと思います。
腸内環境を整える③:プロバイオティクス
最後3つ目がプロバイオティクス食品です。
プロバイオティクスを一言で説明すると、
のことです。
プレバイオティクスは善玉菌のエサでしたが、今回は善玉菌を口から摂取しよう!ということです。
要は乳酸菌やビフィズス菌を含む食品のことをプロバイオティクス食品といいます。
プロバイオティクス食品とは?
では、プロバイオティクス食品にはどのようなものがあるのでしょうか?
一言で言うのであれば、
を食べましょう!
具体的には、
をプロバイオティクス食品と言われています。
ここでお気付きの方もいるかもしれませんが、
大豆。特に納豆
はグルタミンを多く含み、プレ・プロバイオティクス食品でもあるので、超絶優秀食品です。
あとは、ヤクルトやヨーグルトなどで、プロバイオティクスを謳う商品はスーパーでよく見かけますよね。
実は他にもサプリメントとして販売されているものもあります。
納豆の健康効果についても記事にしているので、ぜひそちらもご覧ください。
皆さん納豆食べていますか? 苦手な方も多い納豆ですが、実は納豆は、 多くの医師も認める健康食 なんです。 勿論、…
生きたまま菌は届くのか?
勿論、届くとされる菌株はあります。
ただ、仮に胃酸などによって生きたまま大腸に届かなかった場合でも、
と報告されています。
その為、まあ生きたまま届かなくてもいいや。という気持ちも大事かもしれません。笑
結論:食事から腸内環境を整えよう!
勿論、何を食べればいいのかを知っていることも大事ですが、なぜそれを食べるのかも同様に大事になってきます。
今回の記事をまとめると、
- グルタミン
- プレバイオティクス
- プロバイオティクス
の摂取が腸活には大事だということ。
どれもバランスが大事になります。
グルタミン摂取を意識しすぎると、脂質の摂取量が増えてしまう場合があります。
プレ・プロバイオティクス食品を意識しすぎると、たんぱく質の摂取が不足しがちになります。
その為、あくまでもバランスの取れた食事を摂取した上で、これらの食品を意識的に取り入れてみましょう!