皆さん最近流行のHIIT(ヒットorヒート)ご存知でしょうか?
今までは脂肪燃焼には「20分以上の有酸素運動」が有効とされていました。
しかし、実はこのHIITは短時間で脂肪燃焼効果があると言われているのです。
果たしてそんな短時間で瘦せることができるのでしょうか?
この記事では、本当にHIITに脂肪燃焼効果があるのか徹底解説していきます!
記事を読み終えると、HIITの本当のやり方・効果が分かります!
・HIITをやっている
・タバタ式トレーニングをしている
・痩せたいけど何をすればいいか分からない
・とりあえず長時間走っている
HIITには脂肪燃焼効果があるのか?
まずは結論から…
ということです。
多分多くの方がHIITと聞くと、
4分だけでいんだよね?
と思うかと思います。
4分というのはあくまでもタバタ式という1つの方法論です。
元々のHIITは特に時間の縛りはありません。
そもそもHIITとはどのようなトレーニングなのか、詳しく説明していきます。
HIITとは?
HIITはHigh Intensity Interval Training の略で、日本語で高強度インターバルトレーニングと言われています。
みなさんインターバル走は聞いたことがあるのではないでしょうか?
インターバルとは「間合い」「間隔」「休憩」という意味があります。
よく部活でダッシュ→休む→ダッシュ→休む→….のような運動をしたことはありませんか?
あれがいわゆるインターバル走です。
HIITは高強度のインターバルトレーニングなので、通常のインターバルより遥かに強度の高いトレーニングとなります。
そして、よくある誤解が
ということ。
先ほども言いましたが、”HIIT=4分”だと思っている方が非常に多いです。
HIITに4分という縛りはありません。
やり方は多種多様なのですが、代表的なものとして”タバタ式トレーニング”というものを今回ご紹介します。
タバタ式トレーニングとは?
タバタ式トレーニングとは名前の通り、田畑さん(立命館大学スポーツ健康科学部 学部長)が発案したトレーニングになります。
具体的なトレーニング方法は、
これを8回繰り返すだけです。※元祖は8セットではありません
めちゃくちゃ簡単じゃん!と思えるのですが、これがかなりキツいです。
で終わるので20秒でいかに自分を追い込めるか。これに尽きます…
ちなみに田畑氏の研究ではエアロバイクでHIITを行う研究だったので、現在ポピュラーになっている全身運動を行うものとは少し違います。
タバタ式トレーニングの効果
タバタ式トレーニングで得られる大きな効果は2つです。
2.無酸素性能力の向上
有酸素性能力とは簡単に言えば、運動を長時間持続できる能力のことです。
4分という短い時間で有酸素性能力を向上できるというのは、画期的ですね。
無酸素性能力とは簡単に言えば、大きな力を短時間で発揮する能力のことです。
こちらは短距離走や筋トレなどをすることによって向上させることが出来ますが、やはり4分という短さは魅力です。
タバタ式トレーニングのポイント
タバタ式トレーニングにはいくつかポイントがあります。
1.20秒で全てを出し切る!
まだ7セットあるし…と体力を温存していたら意味がありません。
しっかりと20秒で追い込みましょう。また20秒で追い込めるようなメニューにしましょう。
8セット目が終わった時に、まだ余力が残っているようでは効果が薄いです。
歩くのすらままならないくらい追い込むことで、ようやく効果を発揮します。
2.高強度すぎてもダメ
1つめと少し矛盾しているように聞こえるかもしれません。
例えばバイクでタバタ式を行う場合、あまりにもバイクのギアを重くしてしまうと、心肺機能の限界が来る前に足に限界がきて漕げなくなる。
ということがあります。それでは意味がありません。
しっかりと20秒間はその運動が行える強度でなくてはいけません。
3.全身運動行う
YouYubeなどで「ひたすらタバタ式で腕立て」というのを見ますが、ダイエットいう観点から見るとまったく意味がありません。
心肺機能よりも先に筋肉に限界がきて、運動が続けられなくなってしまうのはダメです。
大筋群、主に下半身を大きく動かす種目がいいでしょう。
ダッシュやバーピー、スクワットジャンプのような種目が向いていると思います。
HIITによくある誤解
ここでよく誤解されている内容がいくつかあります。
それは
- HIIT=タバタ式トレーニングだけではない
- タバタ式トレーニングには脂肪燃焼効果がない
ということです。
HIIT=タバタ式トレーニングだけではない
この誤解本当に多いです。
HIITの1つの方法としてタバタ式トレーニングがあるだけで、タバタ式がHIITの全てではありません。
ここを勘違いしている方が多く、ネットで”HIIT”と検索すると、様々な情報が錯乱しているのが分かります。
あくまでも”高強度インターバルトレーニング”であって、10分だって20分だっていいわけですね。
タバタ式トレーニングに明確な脂肪燃焼効果はない?
これは実際に研究した田畑氏がおっしゃっています。
田畑氏がこのタバタ式トレーニングの効果を示す論文を発表した当時、日本では反響はありませんでした。
しかし、海外でタバタ式が人気になり、いつの間にか”Fat Burn(脂肪燃焼)”という言葉がついて回るようになりました。
しかし、
筋力がUPすることによって基礎代謝が上がったり、運動後に代謝が上がった状態が続くため脂肪燃焼に効果があると言われているのではないか…
というのが田畑氏の結論です。
HIITに脂肪燃焼効果はある?
これは一番最初にも言いましたが、
です。
そもそもタバタ式HIITで痩せたと結論付ける研究はありません。
※私のリサーチ不足かもしれませんが。
しかし、実際にタバタ式HIITで痩せた人がいるのも事実。
その理由として、
・日常生活での活動が活発になった
・シンプルに4分間の消費カロリーで痩せた
などが考えられるかと思います。
タバタ式の消費カロリーは多くない
実は、タバタ式HIITをしても、長めの有酸素運動をしても「ほとんど消費カロリーは変わらない」と言われています。
田畑先生は、運動中及び運動後の消費エネルギーは、
約120kcal程度
だったと言っています。
確かに120kcalだと、このタバタ式をやっただけでは痩せなさそうですよね。
HIITは地獄のようにキツイ
実際にHIITに脂肪燃焼効果があるとして、みなさんは本当にHIITを行えているでしょうか?笑
海外の論文でタバタ式トレーニングと他の運動を比べた研究があります。
その論文によると
ということが分かりました。
ということはそれだけ”つらい”ということです…
むしろ中強度のインターバルトレーニングの方が快適だと言われています。
皆さんはHIIT=タバタ式トレーニングという認識でHIITを行っている方が多いかと思いますが、本当に出来ていますでしょうか…
脂肪燃焼効果が認められたHIITは4分ではない
脂肪燃焼効果があったという論文は確かに存在します。
ただ、合計運動時間が10~20分くらいだったりします。
え?長くない?と思いますよね。
長いと思ってしまうのは”HIIT=タバタ式”だと思っているからです。
HIITは5分程度のものもあれば20分程度行うものもあります。
より脂肪燃焼効果を実感したいのであれば、やはり20分程度行うのがいいのかもしれません。
4分程度でやる場合には、やはりそこで全てを出し切る事が大切です。
それほどの高強度でなくては、効果は感じにくいと思います。
中程度vs高強度
中程度インターバルトレーニングと高強度インターバルトレーニング(HIIT)を比較した研究は多く存在します。
統計的分析のなされた複数の研究を収集し,いろいろな角度からそれらを統合したり比較したりする分析研究法であるメタ分析によってまとめられた研究があります。
それによると、
総脂肪量(kg)→両者で有意差はないものの、若干HIITで減りが大きい
という結果でした。
要は若干HIITの方が効果的だけど、そんなに差はないよね。ということです。
もちろん、何も運動しないよりかはHIITをした方がいいのは間違いありません。
ただ、たった4分で痩せられるような超万能薬でもないかもしれません。
結論:短時間のHIITにはテレビで言っていたほどの脂肪燃焼効果はない
テレビであれだけ画期的!と紹介されていたHIITですが、
そこまで脂肪燃焼効果はなさそう
です。
もちろん、やり方や種目や時間などで効果は変わってくるでしょう。
ただタバタ式トレーニングの、4分で終わるHIITには効果は薄そう…
また、タバタ式トレーニングは非常に強度が高く、元々はアスリートのためのトレーニングなので、運動習慣がない方はくれぐれも無理はしないでくださいね。
結局のところ、自分でやってみて効果があったら継続するのがいいのではないでしょうか!
やはり、”そんな簡単には痩せられない”ということです。笑
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