現在新型コロナウイルスが猛威を振るっております。
もしかしたら、この記事を見られている時には既に終息しているかもしれませんね。
ただ、風邪やインフルエンザの他にも新たな感染症が猛威を振るうことになるかもしれません。
その為、常に免疫力を高めておいて損はありません。
今回は、普段の食事やサプリメントから摂取できる、免疫力を向上させる栄養素を5つご紹介します。
以外に知られいない栄養素もあるかもしれません!
・風邪、インフル、コロナなどの感染症から身を守りたい
・何を意識して摂取すればいいのか知りたい
免疫力を向上させる栄養素5選
では、さっそく免疫力を向上させる栄養素を5つご紹介します!
1.ビタミン類(A・C・E)
2.グルタミン
3.亜鉛
4.食物繊維
5.オリゴ糖
これら1つ1つを説明する前に、まず免疫の話を少しさせてください!
免疫機能の70%は腸にある?
ウイルスや病原菌は私達の口や鼻から侵入し、腸までの間、私達の消化管は脅威にさらされることになります。
以外に免疫と聞くと、口や喉あたりで戦っているイメージを持つ方が多いかと思います。
しかし、
と言われているのです。
その為、腸内環境を整えることや腸内フローラと呼ばれる腸内細菌(主に善玉菌)を正常に機能させることも免疫力向上にはとても重要になってきます。
今回後半にご紹介する、食物繊維やオリゴ糖はこの腸と深く関わっています。
免疫力を向上させる栄養素①
まず1つ目がビタミン類(A・C・E)です。
正直ビタミン全て大事なのですが、免疫力向上という意味ではビタミンA・C・E(エース)がとても重要になります。
それぞれのビタミンには以下のような効果があります。
ビタミンC:白血球の働きを助け、免疫力を上げる。抗酸化作用。
ビタミンE:強い抗酸化作用。
ビタミンCとEの抗酸化作用ですが、細胞や組織を傷つける活性酸素を除去することから、免疫細胞の劣化を防ぎ、免疫力低下を防ぐ作用があります。
それぞれどんな食材に多く含まれているかというと、
ビタミンC:ブロッコリー、ピーマン、キルイ等
ビタミンE:アーモンド、アボカド等
です。
ぜひ積極的に摂取しましょう!
番外編①:ビタミンD
今回の「免疫力向上」とは少しズレますが、ビタミンDには免疫細胞の働きを正常化する作用があります。
実際に過剰な自己免疫反応により起こってしまう花粉などのアレルギーに、ビタミンDが効果的だと近年注目されています。
≫≫ビタミンDで花粉症の症状が改善する?ビタミンDの多い食品とは?
最近のホットな話題だと、血中ビタミンD濃度が濃い人は、低い人に比べて新型コロナウイルスに感染しても重症化しにくいという研究結果もでています。
日本人だけでなく世界中でビタミンD不足が指摘されています。
ビタミンDは日光を浴びることで体内で生成されるため、外出自粛をしつつも毎日10-20分程度は外にでて日光を浴びるようにしましょう!
番外編②:LPS(免疫ビタミン)
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、LPS(リポポリサッカライド:Lipopolysaccharide)と呼ばれるビタミンが近年注目を浴びています。
LPS日本語で「糖脂質」や「リポ多糖」と呼ばれていますが、ビタミンの定義とされる条件を全てクリアしている為、ビタミンと同じ扱いになっています。
LPSは白血球の一種であるマクロファージを活性化させる働きがある、免疫力を上げる効果が期待されており、「免疫ビタミン」とも呼ばれています。
LPSは、土の中や海の微生物に多く存在します。
その為、根菜や葉野菜、海藻などにLPSは多く含まれています。他にも玄米にもLPSは含まれています!
ぜひこちらも意識的に摂取してみましょう!
免疫力を向上させる栄養素②
2つ目がグルタミンです。
グルタミンはタンパク質を構成するアミノ酸の一種です。
そのアミノ酸の中でもグルタミンは非必須アミノ酸に分類され、ある特定の条件下で必要量が増加する為、「条件下必須アミノ酸」とも呼ばれています。
※タンパク質自体も免疫細胞の材料となる為、重要
グルタミンは、腸管粘膜上皮細胞や免疫担当細胞のエネルギー源となります。
最初にも説明しましたが、免疫機能の70%は腸にあるとされています。
その為、グルタミンの”腸管粘膜上皮細胞や免疫担当細胞のエネルギー源”ということは免疫力を向上させる上でとても重要な機能になります。
グルタミンはサプリメントからの摂取が効率いいかもしれませんね!
詳しくはこちらの記事で説明しています!
免疫力を向上させる栄養素③
3つ目は亜鉛です。
亜鉛は、体内で作用する200種類以上の酵素の働きを助ける為に必要な栄養素(ミネラル)です。
亜鉛には以下の効果・効能があります。
・創傷治癒
・味覚を正常に保つ
・免疫力向上
・成長や発育の手助け
・頭皮や肌の健康維持
・生殖機能
亜鉛が免疫力向上に関与するメカニズム
亜鉛には、
2.RNAウイルスの複製を防ぐ
3.インターフェロンの反応を調整する
作用があります。
※インターフェロン:NK細胞を増やす等、免疫反応を誘導する物質。
実際に亜鉛を摂取していると、風邪などの病気にかかった時に早く回復することが研究で分かっています。
亜鉛は、
に多く含まれています。
特に高齢者で不足しやすく、新型コロナの重症化との関係性も示唆されています。
ぜひ意識的に摂取しましょう!
亜鉛についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
免疫力を向上させる栄養素④
4つ目が食物繊維です。
食物繊維は水に溶ける「不溶性食物繊維」と水に溶ける「水溶性食物繊維」に分けることができます。
そしてこの食物繊維は、腸内細菌(善玉菌)のエサとなり、免疫力を高めてくれる機能があります。
繰り返しになりますが、免疫機能の7割が腸にある為、腸の環境を整えることは超重要です!
その腸内環境を整えてくれるのが食物繊維なのです。
食物繊維が多く含まれる食材には、
などです。
特に豆類と海藻類には食物繊維が豊富に含まれています。
免疫力を向上させる栄養素⑤
最後、5つ目がオリゴ糖です。
こちらのメカニズムは食物繊維と同じで、腸内細菌(善玉菌)のエサになる為、免疫力向上には欠かせません。
このように善玉菌を増やす作用がある食物繊維やオリゴ糖のことを「プレバイオティクス」と言います。
逆に生きた善玉菌のことを「プロバイオティクス」と言い、ヨーグルトや乳酸菌飲料がこれにあたります。
要は、健康に有用な生きた善玉菌を口から摂取してしまおうということです。
しかし、これらは腸内にある一定期間は存在しても、住み着くことはありません。
毎日摂取し続けなくてはいけませんし、そもそも生きたまま大腸に届けなくてはいけません。
その為、オリゴ糖や食物繊維の「プレバイオティクス」を摂取することで、既に住み着いている善玉菌を元気にさせるという方法の方が簡単かもしれません。
このオリゴ糖は、
等に多く含まれます!
結論:バランスの良い食事が免疫力向上の鍵
いかがでしょうか。
なんとなくお気づきかもしれませんが、バランスの取れた食事を摂っていれば全体的に不足することはありません。
その為、まずはバランスの取れた食事を意識することが重要になります。
その上で、どうしても不足しやすい栄養素をサプリメント等で補う方法はありだと思います。
次回は免疫力を向上させる”方法”についてまとめようと思います。
栄養と併せて実践して頂くことでさらに高い効果を発揮します。
お楽しみに!