皆さん、現在死亡原因の1位は何の病気か知っていますか?
ひと昔前までは、「脳血管疾患」がずっと1位でしたが、近年の1位はずっと「悪性新生物(癌)」です。
じゃああなたがより長生きする為には、この癌のリスクを上げるような要素を排除していくことが重要ですよね?
健康の為に運動をしたりする人は多いですが、健康の為に、取捨選択できている人は少ない印象です。
実は、皆さんが普段食べている牛肉・豚肉等の赤身肉も癌のリスクを高めると言われているのです。
この記事では、癌のリスクを高めるファクターを論文を用いて、ご紹介します!
・長生きしたい
・普段から赤身肉を食べている
死亡原因第一位は「悪性新生物(癌)」
なんと1981年から死亡原因の第1位はずっと癌なのです。
2位は心疾患や脳血管疾患が多少入れ替わったりしていますが、癌は40年近く1位を維持しています。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai18/dl/gaikyou30.pdf より抜粋
グラフを見て頂くと分かりますが、癌が断トツで1位なのです。
この癌を予防することができたら、日本人はさらに長寿の国になると思いませんか?
また、こんなにも癌が増えているのに、癌の予防についてあまり話題になっていないと感じませんか?
このままいけば数年後さらに癌で亡くなる方が増えると予想されます。
癌のリスクを高めるものは研究である程度分かっています。
それらのリスクを排除することで、より健康で長生きできる確率が上がるので、ぜひ最後までお付き合いください!
癌はどの部位が多い?
罹患率が多い部位と死亡数が多い部位はほとんど同じなので、ここでは「死亡数が多い部位」をご紹介します。
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1位:肺
2位:胃
3位:大腸
1位:大腸
2位:肺
3位:膵臓
※2018年のデータ
どうでしょうか?
肺と大腸はどちらにもランクインしているので要注意ですね。
「肺」と聞くと、喫煙がぱっと思い浮かぶのかと思います。
では、実際に癌のリスクを高めるものにはどのようなものがあるのでしょうか。
癌のリスクを高める要因は?
では、現段階で発がんリスクを高める要因には何があるのでしょうか?
国際がん研究機関(IARC)は、発がん性があるかどうかについて、以下のように分類をしました。
グループ2A:おそらく発がん性がある
グループ2B:発がん性が疑われる
グループ3:発がん性の有無は不明
グループ4:おそらく発がん性はない
今回はこのグループ1に分類されたものをピックアップしてご紹介しますね!
原文はこちら
≫≫https://monographs.iarc.fr/agents-classified-by-the-iarc/
癌のリスクを高める要因①:喫煙と受動喫煙
これは皆さん周知している事実だと思います。
特に指摘されているのが、「肺がん」との関係性ではないでしょうか。
そして注目なのが、この発がん性ありのAグループに
と書かれているのです。
これも知っていたことですが、改めて発がん性ありと言われると、喫煙している人からは離れたくなりますね…
男性の肺がんの約70%、女性の肺がんの約20%は、喫煙が原因だと予測されており、タバコが及ぼす影響はかなり大きいことが分かります。
また、喫煙することで、肺がんのリスクが
女性:約3倍
上昇することが分かっています。
この図のように、肺がんは近年減少傾向にあり、喫煙率も近年減少傾向にあります。
癌のリスクは1日の喫煙本数と喫煙年数と比例するように増加していくので、喫煙している方はまず禁煙にチャレンジしてみましょう!
癌のリスクを高める要因②:アルコール飲料
「アルコールの飲み過ぎは体に良くない」というのは皆さんご存知かと思いますが、現在は少量でも危険と言われています。
特に、口腔・咽頭・口頭・食道などの胃までの通り道に癌が起きることが多いですね。
また、アルコールの解毒作用がある肝臓の癌のリスクも高まります。
こちらの図を見て頂ければ分かりますが、アルコールを飲めば飲むほど
男性では口唇・口腔がん
のリスクが高まっているのが分かります。
もちろんアルコールに強い弱いなどの体質も影響はしますが、極力避けた方が健康で長生きはできるでしょう。
お酒についてはこちらの記事にまとめていますので、ぜひご覧ください
≫≫お酒は体に悪い?酒は百薬の長は嘘だった!少量の酒でも飲まないのが一番
癌のリスクを高める要因③:太陽光暴露
太陽の光と皮膚がんの関係性については、かなり前から指摘されていました。
やはりこれは紛れもない事実で、紫外線が皮膚細胞を癌化させる1つの要因であることは間違いなさそうです。
しかし、太陽光は健康に良い方向に働くということでも注目されています。
その理由は、
2.乳がんのリスク軽減
3.うつ病抑制
効果があるからです。
ビタミンDには免疫を正常化させる機能がある為、これから得られる恩恵は大きいです。
極端に太陽光を避ける必要はないですが、長時間外で作業される方は気を付けた方がいいと言えるでしょう。
ビタミンDについてこちらの記事をご覧ください。
≫≫ビタミンDで花粉症の症状が改善する?ビタミンDの多い食品とは?
また、太陽の光を浴びることで得られる効果についても記事にしました。
癌のリスクを高めるデメリットを上回るメリットについて説明しています!
突然ではありますが、皆さん日光浴していますか? 現代では、過敏に太陽の光に反応し、極端に光を避ける人が増えたように感…
癌のリスクを高める要因④:加工肉
これ知らない方が意外に多いですが、
等の加工肉には発がん性が認められています。
これには異議を唱えている方もおり、日本人の加工肉消費量は諸外国と比べ少ないから心配する必要はないと言っている方もいます。
でも食べ過ぎたら発がん性のある食べ物なわけなので、危険な食べ物には変わりはありません。
具体的には、
するのだそう。
ちなみに日本人の平均摂取量は約15g。
だから気にする必要はないとは言い切れないと感じるのは私だけでしょうか…
赤身肉・加工肉は癌のリスクを高める
先ほどの続きですが、もう少し詳しく掘り下げいきたいと思います。
実は加工肉だけでなく、赤身肉にも発がん性があることが分かっており、特に大腸がんとの関係性が指摘されています。
1974年からの約20年間で大腸がんの割合はかなり増加しており、その原因として、高齢化や食の欧米化が推測されています。
原文はこちら≫≫https://academic.oup.com/jjco/article/39/3/189/980400
赤身肉というのは牛肉や豚肉のことを指し、鶏肉は該当しません。
むしろ鶏肉の摂取は
とまで言われています。
日本人の赤身肉の摂取量は、欧米と比べ少ないですが、それでもまったく赤身肉を食べない人と比べると1割近くはリスクが高いという結果が出ています。
大腸がんのリスクファクターとは
もちろん赤身肉や加工肉が大腸がんの原因ではありません。
他にも
・糖尿病
・肥満
・喫煙
がリスクファクターとして指摘されています。
まさか喫煙も大腸に影響を及ぼすなんて、信じがたい結果ですよね。
逆に
ことが分かっており、適度な運動は取り入れるべきでしょう。
なぜ身体活動で大腸がんのリスクが下がる?
身体活動で体を動かすことで、筋からマイオカインと言われるサイトカインの一種が分泌されます。
このマイオカインにもいくつか種類がありますが、その中でもSPARC(secreted protein acidic and rich in cysteine)に大腸がんの抑制効果が報告されています。
他にも身体活動で糖尿病の予防や鬱病の予防。脳卒中や心疾患の予防効果などが報告されています。
赤身肉・加工肉だけが危険な訳ではない
もちろん食べない方がリスクは下げられると思いますが、赤身肉を食べることのメリットも存在しますし、欧米諸国と比べると日本人の摂取量は少ないです。
大量に摂取している人は避けた方がいいですが、他にも飲酒・喫煙をしている方や肥満体形の方はまずはそちらを改善した方がいいでしょう。
私は加工肉は極力避けるようにしていますが、絶対に食べない!というわけではなく、自ら率先して購入はしない程度で、食卓に並べば普通に食べます。
結論:癌の危険因子を程々に取り除きましょう
酒を飲むな!肉を食べるな!なんて正直無理だと思います。
リスクをある程度許容し、自分の幸せとそれらのリスクを天秤にかけ、程々に制限していけばいいのではないでしょうか。
絶対に癌になりたくない!というのであれば、今回ご紹介したリスクのあるものを徹底的に排除していきましょう。
私は喫煙して癌には絶対になりたくないので、喫煙はしません。
しかし、肉を食べて癌になるのはある程度仕方ないと思っているので、牛肉・豚肉は普通に食べます。笑
肺がんになってもいい!と思っているのであれば、喫煙も全然OKだと思います。
もちろん受動喫煙で他人に迷惑をかけなければ。
このようにある程度健康かつ幸せに暮らしていける範囲を模索しながら、取捨選択していければいいと私は思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました!